闘魂!アララガマ

宮古毎日新聞労働組合の活動を紹介します。

闘魂192号

社、再び不当労働行為

言いがかりつけ団交中に一方的退席


 契約社員組合員に対して「解雇」の二文字をちらつかせ、「余剰人員だ」「必要ない」などパワハラ的な差別発言を繰り返してきた会社が、なぜか再び正社員と契約社員の募集広告を新聞に掲載しました。会社はこれまでの団交で「契約社員と正社員の業務内容は違う。契約社員はあくまでも補助的業務」と強弁してきましたが、今回の社員募集で求めている業務は組版という基幹的業務です。従って仮に契約社員を採用した場合、過去の主張と矛盾します。賃金が時給であることも不明朗のままです。組合は募集内容の詳細を確認した上で組合員が応募できる条件を見極めようと緊急対応を取り、応募期限の15日までの団交開催を求めましたが会社はこれを拒否。開催されたのは応募期限を過ぎた21日でした。

 団交での会社説明は支離滅裂でした。募集している制作部には3月まで組合員が所属していて、当時の会社は「人員が余っている」「仕事がない」などと言っていました。そんな部署でなぜ新たな採用が必要になったのか。その理由を求めましたが、会社側から具体的な説明は一切ありませんでした。

 このような不誠実な対応は不当労働行為に抵触しますが、極め付けは組合員に言いがかりをつけて一方的に団交を打ち切るという暴挙でした。

 言いがかりは、組合員がスマートフォンを使って調べものをしている行為に対して向けられました。社員募集では給与が「時給」とされていますが、就業規則では正社員の賃金は「日給月給制」となっています。その違いをスマートフォンで調べていると平良社長は「携帯のカメラを向けるな」といきなり恫喝。それに対して組合員は画面を見せてカメラではなく時給と日給月給について調べていることを説明しても一方的に席を立ちました。実際、組合のスマートフォンには画面を保護する革のカバーがついており、画面で調べものをしているときは必然的にそのカバーがカメラのレンズを覆って撮影することはできません。

 平良社長は戻ってきてからも、組合側の説明には耳を傾けずに騒ぎ立てる一方で、結局団交を拒否して退席しました。ほかの社側出席者は平良社長の行動を驚いた様子で見つめ、困惑しながらもあとに続いて退席。不当労働行為(団交拒否)が再び繰り返されました。

組合、会社の主張をネット配信しています


 組合員を脅迫して会社の元従業員が逮捕された問題など、組合は団体交渉における会社の姿勢と主張をこの「闘魂!アララガマ」で紹介してきました。そんな中、未だに被害者に対して謝罪や事件の原因究明、再発防止の説明すらしていない会社が驚くべき内容の公文書を組合側に提出し、社内の掲示板にも掲載しました。その内容は現在、組合の公式ブログで掲載しています。この会社の経営陣の常識が世間の常識かどうかは多くの人がその内容を読んで判断すると思います。組合はこれからも双方の主張をネット配信していきます。

会社文書1010

会社から闘魂190号への反論文が届きましたので公開します。
↓画像をクリックしてください。




闘魂190号

社の無責任な姿勢、鮮明に

脅迫事件団交 社長発言にあ然


 「これほどまで常軌を逸しているとは」─。16日の団体交渉を終え、組合員全員が怒りに身を震わせました。社員が脅迫容疑で逮捕された事件に関する社長の発言内容は、まさに信じがたいものでした。

 この団交で組合は、被害者のケアと安全確保を求めました。すると社長は「(被害者は)把握していない」と言いました。被害者の名前が伏せられている警察発表の資料をひらひらとかざし、「正確に把握していない」と繰り返したのです。

 会社は社員が脅迫されているという事実を事前に把握していました。インターネット上のあの卑劣な書き込みの数々を知っていたのです。にもかかわらず、あえて知らぬ存ぜぬの姿勢を貫いているのです。

 市民の皆さん、社員が殺害予告を受けているのに何の対応も取らない無責任な会社が他にあるでしょうか。社長は「会社では何の事件も起きていない」と盛んに言いました。警察の捜索を受けながらなんという認識の低さでしょうか。呆れてものが言えません。

 被害に遭った社員は全員が組合員です。最もひどい中傷を受けた組合員は殺害予告だけではなく、人間としての尊厳も著しく傷付けられました。当該組合員の家族に攻撃が向けられたこともありました。こんな恐ろしい事件が目の前で起きていたのに、社長をはじめとする会社経営陣は、われ関せずの姿勢を貫いたのです。

 そのほかにも社長は「この問題は加害者本人と組合の問題」と述べました。いったい何を根拠にこの問題と「組合」を結び付けたのか理解できません。そもそも組合を持ち出すこと自体がナンセンスです。まずは会社として被害者としっかり向き合うことです。そして脅迫事件が起きてしまった社内の体質を自ら検証しなければなりません。

 社長は「会社代表として体をなしていない」とする組合側の発言に憤慨しました。しかし、今回の団交における発言、姿勢を見ても分かる通り、会社代表としての資質を有していないと同時に、失格の烙印を押されても仕方がないと言わざるを得ません。

 われわれは以前にも「この会社には常識も道徳もない」と指摘したことがあります。それでも時間をかける労使交渉の中でそれが培われることを切望してきました。しかし、現状を見る限りこれらの期待はあっさり裏切られました。このような姿勢で新聞を発行していること自体が読者への責任を果たしていないと断言します。

 市民の皆さん、これからも労働組合の闘いに注目してください。われわれは今後も、無責任かつ常軌を逸した会社の姿勢を追及していきます。支援と協力をお願いします。

闘魂187号

組合員に「殺人予告」

警察、広告部職員を脅迫容疑で逮捕


 宮古毎日新聞社の広告部で勤務していた職員が、組合員への殺害予告をインターネットの掲示板に書き込んだとして、宮古島警察署に脅迫の容疑で逮捕されました。このニュースは琉球新報、沖縄タイムス、宮古新報、宮古テレビの県内メディアで大々的に報じられたほか、全国の新聞、テレビでも報道されました。職員が逮捕された7月24日は、宮古毎日新聞社にとって創刊以来最大の汚点を残す日となってしまいました。

 24日午前9時30分ごろ、捜査員が容疑者を連れ添って本社内で家宅捜査をしました。この際、容疑者は「労働組合は許さない」など意味不明なことを喚き散らし、本社内は一時騒然となりました。

 事件発覚後、多くの報道機関から社に電話が相次ぎました。しかし会社は、同日は各報道機関へコメントを発表しませんでした。これだけ世間を揺るがした大事件の記事も社会面で小さく扱うだけでした。

 翌25日になると事件は全国区となり、会社はようやく謝罪のコメントを発表しましたが、すべてが後手、後手にまわり、事件に対する問題意識も希薄で責任ある対応と言えるものではありませんでした。

 この前代未聞の事件を受けて動揺する職員に対して、経営陣からの説明は一切ありませんでした。被害を受けた組合員を気遣う言葉もいまだにありません。組合差別、組合嫌悪の姿勢がこうした姿勢からもうかがい知ることができます。


経営陣に問題意識なく、団交で逆ギレ


 7月30日、この問題について団体交渉が行われましたが、社の姿勢は社内で「殺害予告」による脅迫事件が発生し、職員が逮捕された事実を受けても社長は「社内の安全は確保していた」と発言。職員の1人が殺害予告を受けて命の危険と不安を感じながら3カ月以上過ごし、それに対する対応を一切していなかったにもかかわらず、このような発言をする姿勢は会社代表としての資質が問われます。

 職員の皆さん、今回の会社の姿勢についてどう考えますか? 私たちと一緒にこの会社を社会に誇れる公正公平な新聞社にしませんか? 説明責任はおろか、読者をないがしろにするような姿勢や紙面はいずれ信頼を失います。一緒に闘いましょう。

闘魂183号

社、会場から姿消す

口の動き理由に団交拒否


 日頃から垣花副委員長が発言するたびに「あんたは紛糾屋なんだ」「あえて紛糾を仕掛けている」など罵詈雑言を繰り返す社長。そのほかにも組合に対して「情けない」「子供じみている」など、組合を挑発する発言を毎回の団交で繰り返しながら、28日に行われた団交では組合側出席者の口の動きが「ばか」と言ったと言って憤慨。いきなり団交を中断して、その後の交渉を拒否しました。組合員契約社員の労働条件が示されてまだ団体交渉はわずか3回目。この1か月の事務折衝で組合が申し入れた期日の中で社が応じられると回答した日程がこの日までわずか3日しかなく、そんな貴重な団交を訳がわかない主張で拒否しました。 

 口に出して「ばか」と言う発言そのものがなかったことは、中断中に行われた事務折衝の中で広告部長、総務部長も認めました。口の動きを「ばか」と読み取り、それを発言と解釈、認識しているとの見解を示しました。

 しかし、そんなことで団交の場から姿を消す必要があるでしょうか?もし、そのように見えたのであれば是正を求めればいいだけの話であり、契約満期間近の現段階でこうした団交拒否は納得できません。社にはもっと冷静かつ大人の対応を求めます。

交渉継続の場合は4月以降、現行契約継続を確約


 27日に行われた県労働委員会の第2回調査期日では、会社が示した新しい新年度以降の労働条件について、労使双方が現在団交で交渉を重ねている事項について交渉がまとまらず4月をまたいだ場合でも雇用は継続することを藤田公益委員長が社と調整して確認したと組合側に説明しました。

 組合としては何とか年度内の妥結と契約調印を目指して最大限努力する所存です。しかし、今回のような社の対応や交渉の意思が全く感じられない場合は4月をまたいでしまう可能性もあります。

 今回藤田委員長が社と調整してくれたおかげでその場合でも、交渉は継続して雇用は確保されることになりました。組合としてはたとえ4月を超えたとしても早期の妥結を目指して交渉を重ねたいと思います。

闘魂182号

正社員化など要求書採択

春闘臨時大会を開催

全会一致でスト権を確立


 2014年春闘臨時大会が4日に開かれました。賃上げや契約社員の正社員化などの要求書を採択し、全会一致でスト権を確立しました。

 今春闘の運動方針は、執行部の体制強化や第3次不当労働行為救済などでの完全勝利を挙げました。▽契約社員の正社員化▽賃金引き上げ・一時金の獲得▽団体交渉の正常化―の3点を具体的な闘い方として掲げ、交渉に臨みます。

 会社は2月末に3人の契約社員組合員に新年度の労働条件を提示しました。

要求書は次の通りです。


1、月額基本賃金一律1万円引き上げを求める
2、夏季一時金(夏季賞与)について、全組合員に下記の通りの支給を求める。
7月10日の支給を求める。
  ・一律10万円+基本給×20割
3、契約社員組合員の正社員化を求める
  ・契約社員組合員3人をただちに正社員にすること
  ・正社員にした場合は従前の勤続年数を100%引き継ぎ、賃金は同年齢、
同等勤続年数社員のそれを下回らないこと
4、編集部の増員を求める

闘魂181号

契約社員組合員を差別

団交で根拠なく「余剰人員」


 2013年闘要求を主な議題とする団体交渉が2月26日に開かれました。会社は契約社員組合員に対して「余剰人員」と明言。会社全体の余剰人員数については回答を避けながら、われわれ労働組合の組合員に対して「業務がない」「解雇回避努力」「本当は解雇したいけどできないから雇っている」などありえない発言を連発しました。

 平良覚社長は、各部署の適正人員を答えません。新聞社の業務量についても「業務量は絶えず流動的であり、一概には言えない」と回答しながら、契約社員組合員に対しては「業務量がない」「余剰人員」と主張しています。各部署の適正人員もなく、業務量が日々変動すると自ら主張しておきながら、いったい何を根拠に「余剰」と言い切れるのでしょうか。これらの発言は、社の主張が破たんしていることを意味します。
さらに、このような対応は明らかな組合敵視、差別であると断言します。こうした不誠実な姿勢を組合は許すことができません。断固として闘い抜く決意です。

闘魂180号

第3次救済の調査スタート

県労委、宮古島で初開催


2006年5月の組合結成から3度目となる不当労働行為救済申立の第1回委員調査が1月30日、初めて先島で開催されました。県宮古合同庁舎で行われた調査では、公益委員の藤田広美氏が労使双方の主張を確認し、今後の調査期日についても調整。次回も3月27日に宮古島で開催されることが決まりました。職員の皆さん、新たな闘いが始まりました。いじめ、弾圧に屈しない組合の強い姿勢がこれまでの闘いの歴史です。絶対に負けることはありません。一緒に是正し、正常な労使関係を築き上げていきましょう。

 藤田氏は、団交の開催やその中身が正常になるようなルール作りについても県労委として積極的に提案するとの見解を述べてくれました。これについては私たちとしても歓迎です。私たちが求めているのは社内における「ルール」「常識」です。それが欠如していることが問題だとして申し立てているのです。

 第1回調査には、新聞労連の日比野委員長、県マスコミ労協の次呂久議長を始め多くの支援者が駆けつけてくれたほか、地元の労組の代表も参加してくれました。仲間たちが集結してくれることが私たちの勇気になります。これからも仲間たちと連帯し、スクラムを組んで勝利に向け一歩一歩前進していきたいと思います。
新聞各社と宮古テレビが報道

 今回の第1回調査は、初の先島での開催ということもあり、琉球新報、沖縄タイムス、宮古新報が翌日の紙面で大々的に報道してくれました。また、宮古テレビも調査当日の模様をニュースとして報道してくれました。

 この問題に対する社会の注目が集まることは私たち組合にとって大歓迎です。欠如する一般常識、社会通念、道理、理屈を社内に取り戻すための闘いです。これは労使紛争だけの問題ではありません。この新聞社の未来と読者の信頼を得るための闘いであると確信しています。
職員の皆さん。ぜひ、一緒に新聞社の未来を築いていく活動に参加してください。

闘魂179号

一時金「交渉」拒否、一方的に支給

会社、形式団交に終始


 2013年の冬季一時金(賞与)が25、26の両日、交渉なきままに支給されました。組合結成時に比べて支給額が3分の1まで減少しているにもかかわらず、社は具体的な理由を示すことなく一方的に支払ったのです。このような交渉軽視、労働組合軽視の姿勢に私たちは強く抗議します。

 組合は11月末に一時金(賞与)と契約社員組合員の正社員化に関する要求書を提出しましたが、社の対応は不誠実の連続でした。一時金(賞与)については具体的な回答(支払いの有無の判断、数字の開示)を引き延ばして形式団交に終始し、「支払うかどうかまだ決めてない」とする態度を3回にわたって繰り返しました。これでは交渉になりません。形だけ団交に応じるというまさに形式団交の典型です。

 団交で平良覚社長は、「交渉」ではなく、「説明はする」の一点張りでした。「組合側が団体交渉を求めれば応じる」としながらも、会社の対応としては、あくまで「説明」のみという姿勢を明確にし、「組合がそれに納得するか否かだけ」との見解を示すなど、事実上の交渉拒否を行いました。

 組合結成から、組合員の一時金(賞与)は3分の1まで大幅に減少しています。その理由について平良社長は「業界を取り巻く環境」などを挙げていますが、新聞協会に加盟する県内の新聞社で、これほどまで一時金が減少した社はありません。同じ先島の八重山毎日新聞社は同水準をキープしたまま一時金は支給され続けています。

 組合は、一時金(賞与)が減少していること自体を問題視している訳ではありません。減少せざるを得ない状況であれば、それは組合も納得し受け入れます。組合は団交において、その説明を求めているだけです。組合の理解、労使合意を得ようとする姿勢が微塵もないまま、ただ自らの主張を繰り返すだけの社の姿勢は、「団交拒否」であると指摘します。

 職員の皆さん、一時金(賞与)は大切な生活の基本となる賃金です。自分たちの生活は自分たちで守りましょう。多くの職員から一時金交渉に期待する声を受けるようなりました。皆さんの生活を守るために、私たちは闘い続けます。理解と協力をお願いします。

闘魂178号

一時金(賞与)ゼロ回答
交渉拒否の姿勢鮮明に

 2013年闘団交が1日、開かれました。組合が11月20日に救済審査を申し立てから初の団交でしたが、会社の姿勢は相変わらず不誠実なものでした。組合要求に対する回答はゼロ。会社は「賞与について組合と話し合うという就業規則や労働協約はない」として、一時金交渉の一切を拒否しました。説明だけで事足りるとして、今後も交渉する意思がないことを宣言しました。これは明らかな不当労働行為です。

 団体交渉は、その名の通り交渉することが目的です。ただ会社
の説明を聞くためのものではありません。そのために組合は、事前の事務折衝の中で有額回答ができるかどうかを確認しました。額の交渉ができなければ団交を開いても意味がないからです。

 しかし会社は、団交の場で「賞与を支給するか、しないかはまだ決まっていない。決まってないことも回答だ」(社長)として、組合の指摘を無視しました。このような姿勢で交渉が進展するでしょうか。あまりにも不誠実な対応と指摘せざるを得ません。

 組合は、会社の対応によっては救済審査の申し立てを取り下げることも提案しましたが、会社は中労委和解によって「(労使関係)正常化している」と主張しました。いったい何を根拠にこのような主張を展開できるのか甚だ疑問です。

 会社は組合の質問に対し、「合理的な理由がない」という言葉を金科玉条のごとく繰り返して回答をはぐらかしてきました。交渉し、妥結するというプロセスを完全に無視して中身のない団交を繰り返しているのです。こういった団交は「形式団交」「不誠実対応」とされ、不当労働行為に該当します。

 契約社員組合員の正社員化要求に対しても会社はのらりくらりの対応でした。組合はイエスか、ノーかで回答を求めましたが、「イエスもノーもありません。会社の方針を説明しました」(社長)と述べるのみでした。この発言も交渉拒否の姿勢を顕著に表しています。

 県マスコミ労協の臨時大会で決議された文書の受け取りも代表者の氏名がないことを理由に拒否しました。マスコミ労協の総意であるにもかかわらず、社長は「紛糾に導く文書を出している」と述べ、県内マスコミで働く仲間の強い思いを踏みにじったのです。

 一連の対応を見る限り、中労委和解で「(労使関係は)正常化している」と言う会社の姿勢は矛盾します。正常化どころか、会社の対応は悪質さを極めるばかりです。組合はこのような会社の対応を決して許しません。今年闘においても、不当労働行為を繰り返す会社の姿勢を徹底的に糾弾していきます。
< 2024年11月 >
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